日本の参議院の北村経夫議員(自民党)、堀井巌議員(自民党)、平山佐知子議員(無所属)が24日から26日までの3日間、台湾を訪問している。いずれも長年にわたり台湾と日本の国会交流や自治体交流に力を入れている議員で、5月20日に行われた頼清徳総統・蕭美琴副総統の就任式典にも超党派議員連盟「日華議員懇談会」の一員として出席している。外交部は24日に発表したニュースリリースで「一行が台湾を再び訪問することは、日本の参議院の台湾に対する友好と支持を実際の行動をもって示すものだ」として歓迎した。外交部の林佳龍部長(外相)は25日、自身のSNSを通して、これら3人の参議院議員と会見し、意見を交わしたことを明らかにした。
ベルギー、リトアニア、ポーランドなど欧州各国を訪問していた林佳龍部長は25日早朝に桃園国際空港に到着。時差を調整する間もなく、その日のうちに日本の参議院議員との会談に臨んだ。林佳龍部長によると、北村経夫議員からは開口一番に野球の国際大会「ラグザスpresents第3回WBSCプレミア12」で台湾が優勝したことに対する祝福する言葉が寄せられたという。
林部長は、このほど閉幕したAPEC首脳会議の開催期間中、石破茂首相が「日米韓首脳会談」及び「日中首脳会談」において、台湾海峡の平和と安定の重要性を繰り返し強調したことに言及し、「この場を借りて、石破首相が台湾海峡の安全を重視していることに感謝したい」と伝えた。
これに対して北村議員は、「石破首相は今年8月に台湾を訪問したばかりで、台日間の期待を明確に理解している。(10月に行われた)衆議院選挙後、自公連立は少数与党となってしまったが、台湾と日本を結ぶ絆は強く、誰が政権を握ろうと台日関係の維持に取り組むことになるだろう」と述べた。
平山佐和子議員は、自身の選挙区が静岡県であることに言及し、自分が台湾を訪問することを知った地元の有権者から、東日本大震災や能登半島地震での台湾の支援についてしっかりと感謝の気持ちを伝えてきて欲しいと頼まれたと説明。また、観光や教育分野での交流は非常に重要で、今後台湾と日本が教育旅行において交流を強化できるよう期待していると述べた。
堀井巌議員は、「台湾の外交空間開拓のために日本がお手伝いできれば」と述べたほか、台湾と日本が第三国での協力を強化していけるよう期待を寄せた。
これに対して林部長は、日米豪が協力するツバルの海底ケーブル敷設に台湾も参加していることを例に挙げ、今後台湾と日本がこうした協力のモデルを東南アジア諸国や太平洋の島しょ国にも拡大することに意欲を示した。